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数刻の後、二人は馬を引いて通りを歩いていた。

「輝夜、中々才能があるな。店を開いてもやって行けそうだったぞ」

「偶然よ。それに、もう二度とツケを返す為に働くなんて御免だわ」

結局は飛龍と輝夜の呼び込みが予想よりも大勢の人を店に呼んだ事に大変喜んだ店主は、二人を思ったよりも早くに解放してくれたのだった。

「少しは反省したの?こんな事を角鹿が聞いたら、凄い笑顔で怒り狂うわよ」

「分かっている。深く反省した」

明らかに口先だけの返答に、輝夜は息をつく。

「全く、日々貴方を叱り飛ばす人の気持ちがよく分かるわ」

「懲りただろう。それなら早く宮中から出て行くのだな。少しは顔色もましになったようだが、あんな所にお前のような者が長くいるものではない。お前は自由に外を飛び回っている方が合うだろう」

「……飛龍」

輝夜が背の高い横顔を見上げて、静かに尋ねる。

「それは、貴方も同じなのではないの?」

「まさか、俺は光の血が最も濃い人間だぞ。本来ならば先程のような事を言うのですら許されぬ」

大地の上の、あらゆるものの中に棲む八百万の神々を滅ぼし尽くすのが帝の役目だ。

天神の支配を隅々まで行き渡らせる為に、大地を清める役目が。

「でも、いつも宮中にいては息が詰まるって言ってるわよね。確かにそうだわ。今までに、あそこで何人亡くなっているの?」

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