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急に口をつぐんだ飛龍を輝夜が見上げる。

「飛龍、寂しいの?」

「そんな事は無い。元々妻など欲しくもないし、放っておいても子供が出来るなら無理に作る事もあるまい。皆、欲しいのは俺の地位だけなのだからな」

「…………」

口を閉ざした輝夜に目を向け、飛龍は苦笑を浮かべた。

「これで分かったろう。宮中はろくでもない所だ。お前のような者はあんな所に閉じ込もっているより、外を飛び回っている方が良いだろう。戦や俺の事など忘れて、郷なり別の場所なり好きな所へ言って平和に暮らせ」

しばらくは、輝夜は何も言えなかった。

それは話の内容より何より、飛龍の寂しくないと笑う顔が胸に迫ったからだった。

この果てしない哀しみを前にして、自分の言葉など無力だ。

どうしても同じ深みへは降りて行けない。

けれど、慰めたいと思った。

この誰よりも孤独で、でも他の誰にもそれを見せないこの人を。

帝である故に、自分の幸せを切り捨ててしまっているこの人に。

分かってほしい、貴方は誰よりも。

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