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「飛龍、雨が貴方を慰めてくれているわ」

手を差し伸べて雨粒を受けながら言う。

「聞こえるの。光の者だとか帝だとか、そんな事は関係無く雨は優しい」

時として自然は人に牙を向く。

その恐ろしさも知っているけれど。

優しさだって、確かにあるのだ。

大地を潤し染み込む恵みの雨。

それは実際に見て、触れてみなければ分からない。

静かな雨の慰めは。

「感じない?雨も好きになってくれたのよ、貴方を」

促され、飛龍も手を伸ばして雨に触れる。

手のひらに落ちた小さな雫は、輝きだけを残して指の間からこぼれる。

心まで染み込む、恵みの雨。

全てを洗い流して綺麗にしてくれそうな。

「お前は荒御魂だけでは無く、雨とも会話が出来るのか」

「ええ。昔から声無きもの達の声が聞こえるの。私の昔からの友達は、いつも水だったわ」

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