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赤羽は以前からこの女嫌いの裏には何か理由があるのだろうと察していたが、やはり心配して忠告せずにはいられない。
「宴の度に帝が逃げ出してたんじゃ話にならねえだろう」
「余計な世話だ」
飛龍はうるさそうに手を振って、赤羽の心からの忠告を聞き流した。
「そんなものがおらずとも、俺は困らない」
剣を鞘に納めて赤羽を見る。
「それより、最近は荒御魂が多いと思わんか?」
「まあ、そうだなあ。こうして旅をしてる分には、闇との戦いよりも荒御魂の方が気掛かりなのは確かだな」
赤羽の言葉に頷いて、飛龍は髪をかき上げた。
「荒御魂となっても、神は神だ。本来ならば地を守る筈の神が荒れている。それはこの豊葦原全てが荒れている事を示している。これから更に荒れるだろうな」
「それを何とかするのが、お前の役目だろ?」
「馬鹿を言うな。神を相手に人間が出来る事など無いに等しい」
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Reservoir Amulet