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「……あまり考えたくはない事ですがね。しかし帝の肩に民の命が掛かっているのは確かです」
「そうね。そして、その考えで既に国は廻っているのよ。だから帝は国の上に立ち収める為に、廻る国を壊して行く必要があるの」
「はい?」
理解出来ずに聞き返すと、輝夜は更に言葉を続けた。
「絶えず廻る国の考えに従わなければ国は立ち行かない、それは帝の考えではないの。帝に仕える方の立場での考えなのよ。だから帝位につくのはその考えに捕らわれない者。新たな国を世界を、根本から創れる者。それが帝なの。だから帝は、廻る国を壊して行かねばいけないのよ」
角鹿は目の前で揺れる黄金色の髪を見詰めて尋ねた。
「貴女は一体……何者なのですか」
「ただの娘よ」
「そうは思えませんがねえ」
今の言葉は、とても普通の村娘が発したものとは思えなかった。
「わざわざ一人、遠くから旅をして帝に会いに来て。自ら危険な目に遭って。貴女の行動は全く理にかなっていないように思えますよ」
「そうかもしれないわね」
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Reservoir Amulet