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「貴女は飛龍殿が帝に相応しいか見たいと言っていましたね。それなのに、離れてしまって宜しいのですか」

「いいのよ。私は飛龍を助ける為に来たのだから」

輝夜は小さく息をついて、風に乱れる髪を押さえた。

「相応しいかどうかなんて確かめるまでも無いわ。帝は飛龍でしか有り得ない。あの人はこの世界を変えるわ。争いの無い、平和な国へきっと導いてくれる」

「どうしてそんな事が分かるんです?」

「私がそう思うからよ」

何の迷いも無く言い切った輝夜に、角鹿はしばらく返す言葉が無かった。

それを察したのか、輝夜が笑うのが分かった。

「呆れた?」

「あ、いえ……」

「でも、事実なの。もしも飛龍が廻る国の考えに屈する帝だったなら、どうあっても私と出会う事は無かったでしょう。けれど、高千穂で私は飛龍と出会った。会って一緒にいるようになって、この人しか無いと確信した。だから私に出来る事なら助けになりたいと思ったの。私には私の考えがあるのよ。でなければ好き好んで危険を犯したりはしないわ」

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