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『本当の民の心は、民にならねば分からぬ』

自分で動いて知ろうとしなければ分からない事がある。

後で取り返しがつかなくなってから、知らなかったでは済まされない事がある。

自分自身が至らない為に、人の命が失われる事がある。

後になって幾ら悔やんでも、それは二度と返らない。

だから知らなければならない。

知るよう尽くさなければならない。

背負っているものが大きければ大きい程。

飛龍はそれをきちんと自覚している帝だから。

「闇の者の考えを伝えたいのならば、まず帝にお会いしては如何ですか。帝は聞いて下さいます。分かろうとして下さいますよ」

漣星が急に立ち止まった。

それ以上話を続ける事を拒むように、乱暴に輝夜の手を放す。

「此処からなら、君の部屋に戻れるね?今夜は僕は誰にも会わなかったし、何も聞かなかった。長生きしたければ大人しくしていた方が良いよ。じゃあ、お休み。水晶の君」

輝夜は黙ったまま、夜の闇に溶け込むように遠ざかる背中を見送った。

不意に訪れる静けさの中、思い出すのは懐かしい声。

眩しい光に、今とても会いたい。





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