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「全く、どうしてお前などが帝なんだ。こんな奴に仕える自分を嘆きたくなる」

「そう言うな。俺も生まれる場所を間違えたと思っているのだからな」

飛龍はこだわり無く言って腰を下ろした。

「先程、兵達にも言って来たがな、そろそろこの高千穂を落とすぞ」

その言葉に扶鋤の顔から苛立ちが消え、代わりに武人らしい厳しさが表れる。

「……いよいよか」

「ここしばらく赤羽に動きを探らせていたが、もう頃合のようだ。準備は進んでいるな?」

「勿論だ。兵の数は多くはないが、領主の屋敷の様子は調べてある。作戦を立てて行けば落とせるだろう」

「そうか。だが、まだ少し待ってくれ。この辺りの村も見ておきたいのでな」

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