11
「何かって……」
見上げた瞳には、不敵な光があった。
「そろそろ限界だろう。筑紫には、もう以前のような結束はあるまい。蛇集という人格が試されるのはこれからだぞ」
「……大丈夫なのね?」
視線が交わる一瞬、飛龍は手を伸ばして輝夜の髪に触れた。
確約の言葉は無く、見交わす瞳にはやがて苦笑が浮かぶ。
「そう信じているのだろう?」
「……ええ」
思いがけない温もりは、時に言葉よりも確かだから。
輝夜はしっかりと頷いて言った。
「信じているわ、貴方を」
「ならば俺も、負ける訳には行かないな」
眼差しと触れ合って生まれる熱が、時の隙間を埋めて行く。
寂しさと切なさに慣れていた心を、暖かく満たして行く。
だから今はただ、連れて行って欲しい。
いつも、貴方の見詰める世界の果てへ。
- 204 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
ページ:
Reservoir Amulet