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輝夜と名乗った娘から発せられる怒気と威厳に、室内の空気は震える。
「お前の人格は見せてもらった。人の上に立ちたいのならば、まずは自身の小ささを自覚せよ」
漂う気品、内から輝くような美しさ。
語られた事柄に偽りは無いと悟らせる、伸びやかな澄んだ声。
帝の妃がこの地にいるとの噂は、根も葉も無いものではなかったのだ。
その場にいる者が口に出さずに納得した時、立ち尽くしていた蛇集が動いた。
「そんな出任せ、信じられるものか!」
素早く抜かれた太刀が、輝夜に振り下ろされる。
次の瞬間、刃同士がぶつかる冴えた音が響いた。
「俺の妃に手を出すのは止めてもらおうか」
口元に漂う不敵な笑み、落ち着いた低い声。
長身の男が、蛇集の太刀を受け止めていた。
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Reservoir Amulet