03
輝夜は屈託無く笑って口を開く。
「ほら、言った通りでしょう?いつもこう真面目なら、こちらの気苦労も減るのだけれど」
「もう小言か?俺は充分働いたと思うのだが」
「何言ってるの。民の為に身を尽くすんでしょう?今からもっと働いてもらわないと困るわ」
二人の様子を見た漣星が、そっと微笑を浮かべる。
「仲が良いんだね。やっぱり愛し合う者同士は側にいないとね」
「え?」
一瞬きょとんとした輝夜は、慌てて手を振った。
「ち、違うの!あれは」
「違う?」
漣星が不思議そうに二人を見比べる。
「確かに君は攫われて来た訳じゃ無かったけど、でもほとんど噂通りだと思うよ。帝のお妃様は絶世の美女で優しくて帝と深く愛し合っていて、手を取り合って民の為に身を尽くしている。それはもう、お互いがいないと生きて行けない位だって」
「な……」
「良かったな、輝夜。すっかり有名人ではないか」
素知らぬ顔で言った飛龍に向かって、輝夜が怒鳴る。
「良くないわよ!誰のせいだと思ってるの!?」
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Reservoir Amulet