06
外に出ると、馬を引いた賢彰が立っていた。
近付いた三人の姿を見付けるなり、その場に膝をつく。
「飛龍殿、輝夜殿、お待ち致しておりました。主上とお妃様とは露知らず、これまでに犯した数々の無礼を何卒お許し下さい」
「賢彰も……。だから違うの、それは!」
慌てて否定した輝夜の横で、飛龍が笑う。
「俺はそういう堅苦しい挨拶は好かぬ。今まで通りで構わんぞ、賢彰」
「は、しかし……」
「俺はお前を戦友だと思っているが、お前は違うのか?」
賢彰はしばらくの間飛龍を見詰めていたが、やがて苦笑して立ち上がった。
「全く、貴方には敵いませんね。主上に戦友と呼ばれたなんて知ったら、僕の親戚一同はきっとひっくり返っちゃいますよ」
- 224 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
ページ:
Reservoir Amulet