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飛龍は理解が及ばないという顔で賢彰に言った。

「輝夜は何だか機嫌が悪いな」

「いいじゃないですか。女なんか邪魔になるだけだってずっと言ってた飛龍殿には、まさに理想の相手でしょう?」

「ふざけるな。それは輝夜を女とは思っていないからだ」

「私はもう、飛龍なんか冷たく無視するわ!」

怒鳴った輝夜に聞こえないように、賢彰が小声を出した。

「ああして喧嘩しても、一瞬後には仲直りしてるんですよ」

「そうだろうね」

笑いを堪えて漣星が答え、それからふと息をつく。

こんな風に心から笑いが込み上げて来るのは、いつ以来だろう。

もうずっと、そんな事は忘れていた。

あの荒れた大地の上で。

神からも見放された冷たき大地の上で。

それでも願い続けていた。

終わらない願いの為なら、どんな利用も犠牲も厭わない程。

回復を、願い続けていた。





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