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こんなに華奢な少女が、普通の娘としての幸せを捨ててまで自分などに会いに来たのは。

危険を犯しても、こうして今共にいるのは。

時折遠くを見詰めては、寂しそうな表情を見せるのは。

重いものを背負った者特有の張り詰めた瞳で、ひたすら信じると言い続けるのは。

どうしてなのだろう。

そう考えて黙り込んだ飛龍に、体の力を抜いた輝夜が軽く身を預けた。

「どうした?」

不意に感じた体の重みと近くなった温もりに、何故か切ない程安心しながら声を掛ける。

輝夜の呼吸が、衣越しに伝わって来た。

「……人って、温かいのね。言葉は無くてもこうしているだけで側にいると分かるのは、とても尊い事なんだわ。人はほんの少し道を違えただけで、簡単に離れ離れになってしまうから。私、今までそんな事にも気付かなかった。こんなに嬉しい尊さを、どうして知らなかったのかしら」

その口調は静かなのに、不思議な程聞いている胸を締め付ける。

「お礼を言うのは私の方よ。私に沢山大切な事を教えてくれて、有り難う」

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