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「承知した」
素早く飛龍の馬の後ろに飛び乗りながら、輝夜は賢彰と漣星に言う。
「もし戦いになっても、私から離れては駄目よ。私が出来る限り抑えるけれど、近くにいないと危険だわ」
「はい」
「分かった、気を付けるよ」
二人が頷くのを確認して、飛龍は馬を駆けさせた。
手綱を握りながら、自分の後ろに乗っている輝夜に低く呟く。
「凄い数が近付いて来ているようだな」
「そうね」
「やはり、俺が此処にいるから神々が騒ぐのか」
「…………」
輝夜はしばらく黙ってから息をついた。
「それだけじゃないわ。貴方のせいじゃない。私が……私が此処にいる事も、きっと大きいわ」
その言葉の意味を尋ねる事は出来なかった。
怒れる神々は、既に走る三頭の馬を獲物として捉えていた。
迫り来る荒御魂は、獣の姿をして追って来る。
「振り向かないで、走って!」
矢をつがえて輝夜が叫ぶ。
その声が馬に直接届いたように、三頭は一層足を速める。
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Reservoir Amulet