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「俺は後でその話を聞いたんだが、何処の馬鹿かと思ったらまさかお前だったとはな」

笑みを浮かべて扶鋤が続ける。

「俺も是非その場にいて、お前の勇姿を見物していたかったと心底思ったぞ」

「笑い事じゃねえよ」

赤羽は不機嫌な顔で言い返した。

端から見ている分には笑い事かもしれないが、本人にしてみればそうではない。

命を賭けて乗り込んだのだから。

従者となったばかりの頃は赤羽も帝を尊敬して従順に仕えていたが、すぐに平気で怒鳴り付けるようになっていた。

宮中を抜け出しては自ら戦場に出る帝の従者は、心労が募るばかりの仕事だったのだ。

いい加減、不在をごまかすのも大変だというのに。

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