05
「構わんさ。この状態は長くは続かぬ。それまでの時間稼ぎが出来れば良い」
「あの、それはどういう……?」
不思議そうに尋ねられたが、それには答えずに立ち上がる。
「しばらくは保たせるしか無い。それが俺達に出来る唯一の事なのだ」
そう言い置いて部屋を出る。
目に映った空に向かい、心の中で語り掛ける。
(今、どうしている?無事なのだろうな、輝夜)
ただ待つしか出来ないというのは、もどかしくて。
ふと気付くと、一緒に過ごした時間の一つ一つを思い出している自分がいる。
そんなに多くはない想い出がきらきらと輝いて。
水の雫のように宝石のように、胸で光るから。
彼女の残した表情や言葉が、心を灯す光になる。
『まだ間に合う筈よ。諦めないで、飛龍』
君がいつも見ていた世界に近付きたくて。
綺麗な瞳に映る世界の全てを、今度こそ。
素直な心で分け合う為に、今もこうして遥かな空の下君を待つ。
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Reservoir Amulet