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潤んだ瞳が月の光を受けて輝き、はっとする程綺麗に見えた。

思わず目を逸らして、ごまかすように口を開く。

「取り敢えず高千穂宮に行くぞ。向こうに馬が繋いである。そこまで歩けるか?」

「勿論よ。それ位楽勝だわ」

そう言って立ち上がった輝夜に向かって手を差し出す。

「無理をするな。見たところでは立つのも辛い筈だ」

「平気よ。私はこう見えても飛龍の何倍も生きているんだから。丈夫なのよ」

「……そういう問題ではないと思うが。全く意地を張るな」

息を吐いて手を取ると、輝夜が一瞬動きを止めた。

「あ……」

「どうした?何処か痛むのか」

尋ねると、慌てたような答えが返って来る。

「な、何でもないわ!急に優しくなったからどうしたのかと思っただけ。私がいない間に、何かあったの?」

「別に何も無い。いつも通りだ。失礼な奴だな」

「どの口でそんな事を言うのよ。『途中でへばっても、俺は助けてやらんぞ』って言っていたのは何処の誰だったかしら?」

その言葉に、飛龍は出会ったばかりの頃を思い出して苦笑する。

「それを言うならお前も、仮にも帝の俺に向かって啖呵を切っていただろう」

「私は私で、絶対この人に認めさせてみせるって思っていたんだわ」

「……まあ、あれから色々あったからな。お互い変わったところがあってもおかしくはあるまい」

「そうね」

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