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口では強がっていても、やはり疲れていたのだろう。

馬に乗ると、輝夜はやがて飛龍にもたれて眠ってしまった。

(こうして寝ていると、本当にただの小娘なんだが)

しかし、確かに神だ。

今こうして静かに寝息をたてている少女は。

彼女の力を得て黄泉の国から帰って来た自分は、その事をよく分かっている。

『私はもう、人間と同じなのかしら』

そうなのかもしれない。

輝夜はこの地上で人として生きた。

きっと彼女程人に近い神は、他にいないだろう。

けれど、それでも神には違い無いのだ。

天上で永遠の時を生き、本来ならば自分と出会う事など有り得ない。

神とは世界を見守る存在だから。

誰か一人の為に生きるものではない。

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