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飛龍と輝夜の話を聞いた皆は反対はしなかったが、付いて行くと言って譲らなかった。
神に逆らう事になるのだと、何度説明しても駄目だった。
「危険なのはお前達も一緒だろ?だったら側にいる方が余程安心だぜ」
「お二人は放っておいたら何をするか分かりませんから。我々が見張っていなくては」
「二人だけで行かせる訳には行かない。また死んだかと思うのは御免だ」
「当然、僕も行きますよ。天上なんて滅多に行ける所じゃありませんし、帰ったら親戚一同に自慢しないと」
「そうそう。神に喧嘩を売るなんて楽しそうじゃない?久々に血が騒ぐなあ」
てんでに勝手な事を言って盛り上がる仲間達に、飛龍が息を吐く。
「……何なのだ、こいつらは。やはり黙って行けば良かったか」
「何を言っているの。此処にいるのは皆、貴方の下に集った人達よ。だから案外、似た者同士だと思うわ」
「しかし、皆を連れて行くなど……」
輝夜は強い瞳を光らせて、仲間の方を見た。
「大丈夫よ。私がついているから。貴方が帝としてこの豊葦原を担うなら、私は神として月読として天上での神々の行いに責任を負っているの。だから誰も死んだりしない。死なせないわ」
輝夜が手を差し伸べると同時にその体が光り出し、辺りを包み込んだ。
やがて光が収まると、静寂が世界に満ちた。
先程まで聞こえていた虫の声も止み、風の音もしない。
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Reservoir Amulet