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眩しい程の光に包まれて思わず目を閉じた瞬間、体が浮いたような感覚があった。
激しく吹く風が体を取り巻き、何処かへ運んで行くのを感じる。
やがて耳元で鳴っていた風の音が止み、静けさが訪れた。
「着いたわ」
輝夜の声が聞こえて目を開けると、辺りは光に溢れていた。
「此処が天上か」
「そうよ。気を付けて。私達が来た事は、もう気付かれている筈だわ」
輝夜がそう言った途端、何処からともなく声が響いた。
『月読、そして人の子らよ。何の為に此処へ来た』
「今一度、機会を願い求めに参りました」
臆する事無く応じて、輝夜は続ける。
「豊葦原を滅ぼすのはお止め下さい。戦い争い、死んで行くだけが人ではありません。人は何度絶望しても再び立ち上がり、新たに始める事が出来るのです。ですから人々に、どうかもう一度やり直す機会を……!」
「俺からもお願いします。あの世界を無くさないで下さい。もしも機会を与えて下さるのならば、きっと争いの無い国に導いてみせます」
飛龍がそう言うと、しばらくの沈黙があった。
『……帝か。そなた一人に何が出来る。これまで何人もの帝が成し得なかった事が、そなたには出来るとでも?』
「確約は出来ません。ですが」
今、何よりも確かなものがある。
「俺は一人ではありません。仲間が、輝夜がいてくれる。だから、彼等を傷付けさせない選択が出来る」
隣には輝夜がいて、少し目を振り向ければ信頼している仲間がいる。
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