04


砦へ戻る道の途中には、木々の生い茂る森がある。

飛龍はその中を流れる川のほとりに腰を下ろして体を休めた。

この目で見て来た村の現状に、腹の奥が煮えくり返る思いがする。

少し頭を冷やしてからでなければ、とても砦へは戻れない。

(全く、何処もかしこも腐っているな)

それは自分の住む宮中でさえ例外ではない。

隙あらば相手を蹴落とそうと企む官達の争いは、民の事など無視して繰り返される。

「だが、もう良い頃だ」

呟いて水の流れを見詰める。

- 32 -






[*前] | [次#]

しおりを挟む


ページ:



Reservoir Amulet