04
砦へ戻る道の途中には、木々の生い茂る森がある。
飛龍はその中を流れる川のほとりに腰を下ろして体を休めた。
この目で見て来た村の現状に、腹の奥が煮えくり返る思いがする。
少し頭を冷やしてからでなければ、とても砦へは戻れない。
(全く、何処もかしこも腐っているな)
それは自分の住む宮中でさえ例外ではない。
隙あらば相手を蹴落とそうと企む官達の争いは、民の事など無視して繰り返される。
「だが、もう良い頃だ」
呟いて水の流れを見詰める。
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Reservoir Amulet