08
元気に頷いた男の子は、女の子の手を取って言った。
「お姉ちゃん、有り難う!」
揃って駆け出す二人に手を振った娘と、見守っていた飛龍の目が合う。
澄んだ蒼い眼差しが、一瞬だけ大きく揺らいだ。
太陽の光を受け、娘の髪は黄金色に輝いている。
娘はすぐに微笑を浮かべ、軽く頭を下げて通り過ぎた。
軽やかな足取り、涼やかで凛とした姿。
娘に知り合いなどいない。
それなのに、どうしてだろう。
どうしてだろう。
やっと会えたと、そう思った。
言ってやりたい事が、沢山ある。
伝えたい言葉がある。
ずっとずっと、自分でも知らない深くで。
待ち続けていた。
また会えると、信じていた。
飛龍は向きを変え、娘を追って駆け出した。
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Reservoir Amulet