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目を通した書面を置き、強張った肩を回す。
「あー、疲れたな。飛龍はまだか?」
「さあ、そろそろじゃないか」
興味が無さそうに扶鋤が応じると、角鹿も顔を上げた。
「そうですね。ああ、ほら。お戻りになられたようですよ」
その言葉通り、足音が近付いて来て部屋の前で止まる。
「戻ったぞ。今、隣の部屋は空いていたな?」
抜け出した事に触れもしない飛龍に、溜息をついて角鹿が答える。
「はい、空いておりますが。どなたかお客人でも?」
その時、立ったままの飛龍の後ろから一人の娘が顔を覗かせた。
「皆……初めまして」
一瞬沈黙が降り、扶鋤の手から書面が落ちる。
「どうしたのだ、固まって。客人の一人位、別に困りはせぬだろう?」
「問題はそこじゃねえ!飛龍、誰なんだ!その娘はっ」
「一体何処から連れて来たのですか?」
「あら、賢彰達と同じ反応だわ」
感心したように呟く輝夜の横で、飛龍がうるさそうに手を振る。
「そう騒ぐな。こいつは輝夜だ。今日偶然再会して、連れて来たのだ」
「全くお前という奴は、仕事を俺達に押し付けて何を考えている。さっさと返して来い」
「そんな事出来る訳無いだろう、扶鋤。ようやく会えたのだからな」
平然と言う飛龍に、角鹿は息をついた。
「しかし、仮にも帝が姫を攫うなど……」
今日皆でそんな話をしたが、本当にそうなるとは誰一人思っていなかった。
こうなったら面白いと想像するのと、実際にそうなるのとは全く違う。
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Reservoir Amulet