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泣きたい程に、嬉しい。

初めて会った時から貴方はいつも、それまで知らなかった歓びを与えてくれる。

輝夜は潤んだ眼差しで飛龍を見上げた。

「ええ。私も飛龍が大好きだから。いつもどんな時も貴方を想うの。誰かを好きになるという気持ちを教えてくれた貴方しか、私にはいないのよ」

「……有り難う」

飛龍が息をついて体の力を抜いた。

「どう伝えようか随分悩んだが、お前がそう言ってくれて良かった」

「そんなに悩んだの?私の返事なんて、決まっているのに」

「俺の身にもなってみろ。天女に恋をして叶うなど、普通は思わぬ」

そう言うと、懐から小さな包みを出して開いた。

青い花の髪飾りを手に立ち上がり、月の光を背に輝夜と向かい合う。

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