08
目で見て、触れて感じてみないと分からない事もあるから。
先帝である父は、それをしなかったから間違った。
自分は同じ過ちを繰り返す訳にはいかない。
濡れた手を衣の裾で拭って立ち上がる。
譲れないものがあるのなら、振り返ってなどいられない。
失ってからでは遅いのだ。
そうして戦い続けた先で、どれ程の犠牲が出るのかはまだ分からないけれど。
前へ進むしか無いのなら。
「俺の命で、果たしてどれ程の生を担えるか試してみるか」
帝は、その為に存在するのだから。
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Reservoir Amulet