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「それ位当然だ。何の策も無いまま突っ込んで行っては、兵の命を悪戯に散らすだけだからな」

「そうだな。ただでさえ兵の数は少ない。領主の横暴を取り締まりに来て兵を失ったのでは話にならん。闇に傾く者を益々増やすだけだ」

「おい飛龍、そういう笑えない冗談を言うなよ」

飛龍は赤羽の方を向くと、軽い口調のまま笑んでみせた。

「あながち冗談でも無いぞ。今でこそ風向きは光の側だが、一つ変われば逆になる。そして今、国は荒れているのだ。場合によっては闇に付く者も出て来るだろう」

先帝が病床に就いてから国は荒れた。

光の軍の兵の数も、その間に随分減ってしまった。

兵は帝に忠義を誓う者達だから、実権を握った官のやり方に異議を唱えて処刑されたり、軍から追いやられたりした者も少なくなかったのだ。

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