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「どちらにしても、今のままでは屋敷には乗り込めない。どう作戦を立てて行ったところで、屋敷に入れなければ領主を討てんからな」

飛龍は状況を楽しむように笑みを浮かべた。

「領主の奴、そこまでして討たれるのを恐れているとは、自分でも恨まれる事をしていると自覚はあるらしいな」

「女を連れ去ってるって言ってたな。ひでえ事をしやがるぜ」

「全く、女なんて攫って何の得があるのか、俺には分からぬ」

「それはお前位のもんだって」

赤羽が諭すように続ける。

「世界は広いからな。何処かに一人位お前の気に入る女がいるかもしれないだろ。女だからって嫌ってかかっちゃ、そういう出会いを見過ごしちまうぞ」

「余計な世話だと言っただろう。お前も俺にばかりそんな事を言わずに、自分の相手でも見付けろ」

「あのな、俺は別にいいんだよ。お前は仮にも帝だろ。世継ぎの問題とか色々あるんだろ」

「そんなもの、どうとでもなる。俺が何もしなくても、その内適当な子供が出て来る。宮中など、そんなものだぞ」

扶鋤は息をついて二人の方を見やった。

「そんな事を言っている場合ではないだろう。どうするつもりだ」

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