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すると父親が穏やかに笑って言った。

「輝夜。お前はお前の思うままに生きるといい。やらなければいけない事があるんだろう?何も迷う事は無い」

父親は懐かしむように目を細めて続ける。

「お前を見付けて、家に抱えて来た日の夜は綺麗な満月だった。それにお前は光る衣にくるまれて、輝くような髪をしていたから、輝夜と名前を付けたんだ」

「……気味が悪いとは思わなかったの?私、最初の頃は鬼子だとか土雲の子って言われたのに。この髪と瞳で」

その言葉に、父親は輝夜の蒼い瞳を覗き込んだ。

「どうしてだ、綺麗じゃないか。見た目が少し違っていても、お前がいい子だっていう事は俺達はちゃんと分かっていたよ」

「そうだよ、輝夜。小さな子が一人で寄る辺を無くしていたら、助けるのが当然だよ。そこに理由なんていらないんだよ」

「……有り難う」

胸が熱くなる。

何て暖かな人達に、自分は出会えたのだろう。

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