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「じゃあ娘さん、気を付けて行くんだよ。本当に有り難うね」

「あっ、はい!」

輝夜は慌てて立ち上がり、老人が荷物を背負い直すのを手伝ってから頭を下げた。

「さようなら。貴方の道行きに光がありますように」

「ああ。娘さん、あんたの道行きにも光がありますように」

別れの挨拶を交わして、老人とは逆の方向に歩き出す。

今聞いた話で、気持ちは落ち着かない。

『どうして帝はあんな領主を放っておくのか』

住んでいる者は牢に入れられるのを恐れて口を閉ざしているとも言っていた。

それなら、このまま高千穂へ行っても詳しい話を聞けるとは思えない。

(高千穂に行く前に、もう少し情報を集めてみた方がいいわね)

知らないよりは知っていた方がいい。

それがどんな事でも。

全てを知ってそれでも尚、貴方を信じていたいから。





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