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しかしその一方で、弓を手にしている輝夜を見て溜息をつく者もいる。

「あんな事をして……。領主が怒ってもっとひどい仕打ちをして来たらどうするんだ」

「…………」

輝夜は黙ったまま、揺らがない瞳で考えた。

村人の言葉はその通りかもしれない。

けれど、意志一つで現状を変える事も出来るのだと分かってもらいたかった。

屈しないという思い一つで、変えて行ける事もあるのだと。

見張られて、息を殺して笑顔を無くした生活を送っていた人々に分かってもらいたかった。

「有り難うね」

輝夜の心を読んだように、隣に立っている老婆が口を開く。

「こんなに明るい雰囲気の村を見るのは久し振りだよ。あんたは、あたし達村の者に変わる切っ掛けをくれたんだよ。その勇気と優しさでね」

「そうでしょうか。……だといいんですけど」

「ああ、そうさ。あんな風に立ち向かうなんて、大したもんだよ」

老婆は笑ってから、改めて輝夜を見た。

「さっきも言ったが、あんたは旅の人だよね」

「ええ」

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