06
次の瞬間に刃が弾かれ、少年が態勢を崩す。
飛龍は咄嗟に支えようとしたが間に合わず、二人して地面に倒れ込んだ。
(……?)
触れた体が妙に柔らかく、華奢な気がする。
怪訝に思ってすぐ下の少年の顔を見ると、何故か今にも叫び出しそうな真っ赤な顔をしていた。
その反応を見て益々訝しく思ったが、今はそんな事を考えている場合ではない。
飛龍はさっさと少年の上から退き、太刀を構えて攻撃に転じた。
少し後に少年も立ち上がり、懐剣を手に戦いに加わる。
「な、何だこいつらは!?おい、引き上げるぞ!」
明らかに敵わないのを見て取った男達は強気な態度をあっさりと変え、倒れた仲間を引きずってそそくさと去って行った。
深追いはせずに彼等を見送って、飛龍はやれやれと息を吐く。
「朝から災難だったな、お前。怪我は無いか?」
話し掛けると、立ち尽くしていた少年が小さく頷いた。
「は、はい」
妙に高く細い声と、怯えたような反応が返って来る。
多分、良い家に生まれた世間知らずな少年なのだろう。
その割には、腕が立つようなのが不思議だが。
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Reservoir Amulet