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気安く話しながらも、鋭く少年を観察する。

「今朝会った奴だな。俺に用でもあるのか」

「お前、知り合いなのか?」

赤羽は衝撃を受けたように飛龍を眺めた。

「女の子に知り合いがいたなんて、意外だぜ」

その言葉に、しばらく沈黙が降りた。

「……女?」

やがて、飛龍が怪訝そうに眉をひそめて確認する。

「ああ。身なりは男物だけどよ、どう見ても女の子だろ」

飛龍は少年だとばかり思っていた人物へと視線を戻した。

「お前、俺を騙していたのか!」

「いや、騙されんなよ!ちょっと見りゃ分かるだろ、普通」

呆れたように突っ込む赤羽は無視して、改めて観察する。

言われてみれば確かに華奢だし、今朝聞いた声も細かった。

しかし、ぱっと見て女と見抜く赤羽の方が普通ではない筈だ。

自分の中でそう結論付け、取り敢えず当初の疑問を再び口にする。

「とにかく、俺に何か用でもあるのか」

男装の少女はそれには答えず、真っ直ぐな瞳で飛龍を見上げて言った。

「貴方はどうして此処にいるの」

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