15
気安く話しながらも、鋭く少年を観察する。
「今朝会った奴だな。俺に用でもあるのか」
「お前、知り合いなのか?」
赤羽は衝撃を受けたように飛龍を眺めた。
「女の子に知り合いがいたなんて、意外だぜ」
その言葉に、しばらく沈黙が降りた。
「……女?」
やがて、飛龍が怪訝そうに眉をひそめて確認する。
「ああ。身なりは男物だけどよ、どう見ても女の子だろ」
飛龍は少年だとばかり思っていた人物へと視線を戻した。
「お前、俺を騙していたのか!」
「いや、騙されんなよ!ちょっと見りゃ分かるだろ、普通」
呆れたように突っ込む赤羽は無視して、改めて観察する。
言われてみれば確かに華奢だし、今朝聞いた声も細かった。
しかし、ぱっと見て女と見抜く赤羽の方が普通ではない筈だ。
自分の中でそう結論付け、取り敢えず当初の疑問を再び口にする。
「とにかく、俺に何か用でもあるのか」
男装の少女はそれには答えず、真っ直ぐな瞳で飛龍を見上げて言った。
「貴方はどうして此処にいるの」
- 95 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
ページ:
Reservoir Amulet