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「な、何だって?」

赤羽がぽかんと口を開けた横で、飛龍は軽く笑った。

「女なんぞ軍に加えて何の得がある。自分の身一つ守れぬだろう。お前も多少は腕が立つようだが、それだけで渡って行ける程戦場は甘くはない」

「分かっているわ。もしも私が足を引っ張るなら、捨て置いてくれて構わない。でも領主の手下を村から追い出した以上は、私にも責任があるの。このまま何もしない訳には行かないのよ。それに結界を破る事が貴方達に出来ないなら、私を連れて行くのは意味があるでしょう」

話す内に少女の声は益々熱を帯び、瞳も光を受けた水面のように煌めいた。

「その後で私をどうするのかは貴方が決めて。私は必ず貴方に認めさせてみせる。だから機会を与えて、今は連れて行って」

「……ふん」

しばらく強い視線を受け止めていた飛龍が、面白いものを見たというように口の端を上げる。

「お前、名は何と言う」

「輝夜」

「結界を解けるという言葉に嘘は無いな?」

「ええ」

輝夜が頷くと、飛龍は背を向けながら言った。

「同行を許可しよう、輝夜。俺は飛龍、こいつは赤羽だ。ただし、下手な真似をしたらその場で斬るぞ」

「分かったわ」

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