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「お、おい!良いのかよ、飛龍」
歩き出した飛龍の後を慌てて追いながら、赤羽が尋ねる。
「何だ?散々巫女を供に加えろと言っていたのはお前だろう」
「そ、そうだけどよ、とても巫女には見えねえぞ」
黙って二人に続く輝夜を見やって小声で言うと、飛龍は苦笑した。
「だが結界を解けると言っている以上、それなりの力の持ち主だろう。俺が何者か分かっていながら面と向かってあれだけの啖呵を切れるなら、連れて行っても困らないだろうからな」
「まあ、お前がそう言うんなら別にいいけどよ……」
赤羽が不意に何かを思い出したように笑う。
「お前って、本当に減らず口を叩く奴が好きだよな」
「身に覚えがある言い方だな」
「いや別に」
肩をすくめて答えてから、飛龍にも聞こえない位の声で付け足す。
「しかし、意外だよなあ。一体どういう風の吹き回しだか」
この女嫌いの飛龍が、娘の同行を許すなんて。
輝夜と名乗ったあの娘も、飛龍と同じく一筋縄では行かない予感がするけれど。
この小さな変化は、今後を動かす一因となったりするのだろうか。
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Reservoir Amulet