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「寝たんじゃなかったのか?」

ひかりはその問いには答えなかった。

黙ったまま勇の隣に立ち、同じように手すりにもたれる。

「雨の夜は静か過ぎて……かえって眠れないから」

ぽつりと呟いたのは、先程の答えだろうか。

雨音が響く中、ひかりは再び言葉を口に乗せる。

「もしかして、勇が先生になりたいのは谷川さんの影響?」

「どうして、そう思った?」

「何となく。分かる気がする。いい先生なんだなって」

「そうか」

ひかりが隣で微笑んだのが、気配で分かった。

「きっと、勇ならなれるね。とってもいい先生に」

「お前、本当にそう思ってるのか?こんな俺が……本当になれるって」

一度、死にたいとさえ思った自分が。





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Reservoir Amulet