04
お世辞にも広いとは言えない遊び場に、子供達の歓声や笑い声が響いている。
勇は足を止め、その子供達を眺めた。
此処に来るのは久し振りだ。
かつて自分が住んでいた場所。
親がいなかったり、預けられたりした子供達の家。
施設。
此処にいた時も、自分はあんな風に他の子供達と遊んだりはしなかった。
いつも、大抵は。
建物の方に目を向けると、一人の子供がいた。
机に向かい、一人黙々と本を読む少年。
そこに昔の自分を見出したような気がして、勇はしばらくその少年を見詰めていた。
彼にも、いつか現れるのだろうか。
優しく全てを受け入れる人。
そっと全てを抱き締める人。
出会えたらいい。
それはきっと何よりの力になるから。
それはきっと、生きている歓びになる。
そこへ誠がやって来た。
本を読む少年に何か話し掛け、ふとこちらを見る。
勇の姿を認めると外に通じるガラス戸を開け、外に出て来る。
勇もそちらに歩み寄った。
「どうしたんだい、勇。今日の夕方辺り、傘を返しに行こうと思っていたんだが……」
「いや、少し……。訊きたい事があったんだ」
誠は微笑んで勇を見詰めた。
まるでその言葉を待っていたように言う。
「いい瞳になりましたね」
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Reservoir Amulet