07
部屋の中に自分以外の誰もいなくなると、宴は深く息を吐き出した。
デスクの上のカップを取り上げ、すっかり冷めてしまったコーヒーを口に含む。
そうしながら、先程まで向かっていたパソコンの方を見る。
早く始末をしなくては。
手遅れになる前に。
それなのに此処に及んで悩んでいるのは、やはり自分が弱いからだろうか。
飲み終わったカップとひかりの分のカップを持ち、保健室の隅にある流し台に向かう。
カップを洗いながらふと窓の外を見ると、ひかりが校門から出て行くのが遠くに見えた。
流れる水を止め、そっと微笑む。
「本当に良い娘ですね、ひかりさんは。私のような者でさえ、どうかその思い出が優しいものであるようにと願わずにいられない程に」
どうか、優しい思い出であるように。
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Reservoir Amulet