09
呆然とした頭のまま繰り返す。
浮かんで来るのは普段はいつも側にいて、その事にもうすっかり慣れてしまっている少女の姿。
「そのひかりというのが何を指すのか。光の事かそれとも人の名前なのか。私には分かりませんが、お前なら分かるんじゃないのかな?」
確かに自分には此処にいた頃より前の記憶は無い。
考えてみれば親の顔も声も何一つ思い出せない。
記憶を無くし言葉すら閉ざしていた自分が唯一口にしていた言葉、ひかり。
それは何を表しているのか。
「私が知っているのはこれだけだ。急いでいたようだったから、あの夜詳しく話を聞く事も出来なかったからね」
勇は大きく息をつき、空を見上げた。
新たに知った事実。
それは充分に自分に殺される理由が入り込む余地があるものだった。
それは今後にどう関わるか。
そしてこれからどうするか。
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Reservoir Amulet