06


憎む為でも、殺す為でもなく。

「私のお父さんとお母さんだって、勇を憎んでなんていないよ。守りたかったんだから。私も、貴方を守りたい」

憎むより愛したい。

壊すより守りたい。

力になりたい、誰よりも貴方の。

少ししてから勇が息を吐き、苦笑して言った。

「全くお前は……。本当に可愛い奴だよな」

「……!?」

ひかりは、丁度飲もうとしていた紅茶にむせた。

(い、今何て……。聞き違いだよね?)

勇はいつも通りの様子で、話の先を促す。

「それで、俺は何で依頼される程守ってもらう必要があったんだ?」

「それは勇のご両親が、この国が極秘に進めているある研究に携わっていたから」

不思議だ。

しばらく仕事から離れていたのに、仕事について語る時には背筋が伸びる。

落ち着いて語れる。

「ある研究?」

「そう。その研究の危険性を指摘して研究方法の改善を求めた。その結果命を狙われるようになり、勇の護衛を私の両親に頼んだの。研究の存在を知っているから、幼い子供でも容赦はしないと思ったから」

「その研究って、何の研究なんだ?」

「時空間移動の研究だよ」

そう告げると、勇が怪訝な顔で繰り返した。

「じくうかんいどう?」

- 127 -






[*前] | [次#]

しおりを挟む


ページ:



Reservoir Amulet