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どんな字を当てるのか分からずに聞き返す。

「まあ分かり易く言えば、タイムマシンの研究かな」

「タイムマシン?そんな研究を真面目にやってたのか」

それも国で極秘に。

勇の常識からすれば、そんなものはアニメとか映画とかの世界にしか無いものだ。

そんな研究を国でやっているなんて、将来が思いやられる。

「でも、それが実現出来たら凄い事だと思わない?この先がどうなるのか分かるし、それに過去に失敗した事もやり直せるんだよ」

「それはそうかもしれないが、この先どうなるか分かって生きるなんておかしいだろう。それに過去に起こった事を修正しながら生きて行くなんて、人生そのものを否定してるようなものだ。きっとその内、他人の人生を否定する奴も現れるぞ」

勇のその言葉に、ひかりが頷いた。

「さすが親子だね。勇のご両親が指摘したのも、その危険性だった。最初は確かな未来の為に、将来起こり得る戦争を回避したり食糧不足の対策をしたり……。そういう目的で始めた研究だった」

あらかじめこれから起きる事が分かっているなら、それに対して最善の対応が出来る。

最悪の事態は避けられる。

「だけど、いつしかその目的は少しずつ変わって行った。将来自分に対して脅威と成り得る人物を、今の内に消しておこうなんて思う人が現れたの」

勇はテーブルに肘をついて窓の外に目を向けた。

「人間なんてそんなもんだろ。どんな優れたものがあっても、使い方を間違えるんだ」

月にロケットを飛ばす技術があっても、核兵器を作ってしまうというように。

築き上げる為の技術は、いつしか破壊するものに変わる。

人の思い一つで。

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