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「……まさか、お前」

勇の視線を受け止め、寂しげな微笑を浮かべたひかりは言った。

「両親の仕事のデータを見てから、私ずっと勇を捜してた」

「俺を?」

「もしかしたら今もまだ、命を狙われているかもしれないし。仕事の途中で両親が死んだのなら、依頼はまだ果たしてないもの。跡を継いだ私がやらないと」

そこで、ひかりの瞳がふっと曇った。

「でも、見付けられなかった……。どれだけ捜しても、途中で途切れちゃって。ずっと捜したのに。ずっと、誰より会いたかった人なのに。見付けられなかった……」

会いたかったのに、誰よりも。

ずっと、いつしかそれが自分の全てになる程。

捜したのに、捜し続けたのに。

「そうか。つまり俺は……」

勇が後を引き取って冷静に続けた。

「この先、近い内に……殺されるんだな?」

俯いたひかりは、膝の上で手を固く握り締める。

「そんな事、信じたくなかった。お父さんとお母さんが守り切れなかったものを、私もただ守りたいって。そう思っていただけなのに」

守りたい人は、もういない。

もう会えない。

もう二度と。

「何も……何も出来ないで、無くしてしまったなんて」

全てが壊れた気がした。

世界が音を立てて崩れて行くような。

支えを失ってしまったような。

ただ守りたかっただけなのに。

きっと自分と同じ位寂しく、悲しい思いを知っているその人を。

ほんの少しで良いから守らせてほしかっただけなのに。

抗えない、時の流れには。

……どんな事をしても?

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