06


冴え冴えと輝く月が、流れる厚い雲に隠れる。

一雨来そうだ。

空を見上げていた宴は、息をついて自分の周囲に注意を戻した。

まさか再び此処に来る事になるとは。

ひかりからの連絡を受けて、彼等の元を訪れて。

見た瞬間に、今までとは瞳の光が違うと思ったが。

こんな事になるなど、最初に会った時には思いもしなかった。

そして、こんな自分に彼等が協力を申し入れて来るなど。

何故信じてくれるのか分からない。

憎み恨んで当然というのに、どうしてあっさり受け入れてくれるのか。

分からないけれど、依頼ならば応じるのが主義だ。

何年振りかに訪れた悪夢に、今こそ終止符を打つ。

恐らくそれが、あの日託された自分に出来る事だ。

手元の時計に視線を落とし、約束の時間が来るのを待つ。

自分の呼吸さえ大きく聞こえる静寂の中、予定の時刻は来た。

宴は立ち上がり、握った銃のセーフティーを外した。

さあ、宴【うたげ】の始まりだ。

盛大に暴れようか。





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