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戸惑いながら言い掛けた男性に重ねて頼み、背を向ける。

一体何をやっているのかと、自分に問いたくなるような行動だ。

あらゆるものを奪っておきながら、幸せを願うなんて。

でもきっと、不意に動かされたのだ。

子を案じ、守ろうとする親の姿に。

どんな状況でも光を見失わない彼等の姿に。

そしてこの時はまだ、予想もしていなかった。

何年も経って、成長した勇が再び依頼の名に上がるとは。

あの護衛の二人の面影を残した少女が、目の前に現れるとは。

そうして自分に更なる変化をもたらすなど。

まだ、予想もしていなかったのだ。





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