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「過去の事をあれこれ言う気は無いさ。あんたは雇われてたんだし、あんたが断ったとしても別の奴が同じ事をしただろう」

「そう。それに貴方は自分のした事を私達に話して、協力してくれた。それだけで、充分だよ」

暖かな口調で言った二人は、同じように暖かな雰囲気で顔を見合わせる。

「さて、目的を済ませるか」

「うん。そうだね」

短く言葉を交わしてパソコンやデスクの引き出しの確認を始める二人に、宴はしばらく何も言えず立ち尽くしたままだった。

彼等に対して、自分がとても償い切れない事をしたのは間違い無い。

恨まれても、憎まれても当然だと思っている。

それでも、彼等はそうしないのか。

全てを受け止め、前へ進むのか。

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