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何重にも掛かっていたパスワードロックを、ひかりはちょちょいと解いてみせた。

「これ位で安全だと思ってるなんて。ちゃんちゃらおかしくて、おヘソでお茶が沸いちゃうよ」

「いえ……充分厳重なロックだと思いますが」

後ろで見ていた宴が冷静に言い、勇も恐ろしげに口を開く。

「お前、こんな技持ちだったのか。頼むから、悪用はするなよ」

「失礼な。そんな事しないよ」

ひかりは頬を膨らませつつ、パソコンのキーボードを操作した。

「出た。危険人物とみなされている人のリスト」

「おお、俺の名前もあるな」

ずらりと並んだ名前を見て、宴は息を吐く。

「……こんなにいるのですか」

「危険度順に並んでるんだね。取り敢えず、これを消さないとね」

「そうだな。狙う相手を分からなくすれば、ひとまずは人を狙う事も無くなるだろう」

勇が同意すると、ひかりは椅子から立ち上がった。

そして、腰のベルトに挟んでいた拳銃を手にする。

「お前、それ……」

「そう。最初に私が持っていた、両親が遺した拳銃。武器だけど、二人は護る為に使ってた。だから、私もそう在りたいと思うよ」

そう言うと、パソコンに向かって躊躇無く引き金を引いた。

画面が割れる音が室内に響く。

「……随分、荒っぽいデータの消去法ですね」

呆れたように宴が呟くと、勇も椅子から立ち上がりながら同意する。

「全くだぜ。いいのか?パソコン壊して」

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