03
息を吐きながら、座っていたベンチから立ち上がる。
ひかりの背が以前よりも低く感じるのは、自分の背が伸びたからか。
「……懐かしいな。あの頃のままだ」
「当たり前だよ。私はあれから、3カ月位しか経ってないし」
「3カ月の間、何してたんだ?」
「色々処理する事とか、準備とか、確認とか」
あの頃のままの輝きを宿した瞳が、真っ直ぐに見上げて来る。
「ちゃんと勇は生きてるかなって」
「心配したか?」
「勿論。どうしても護りたい一人だし」
「俺は生きてるよ。お前のおかげだな」
手を伸ばして、くしゃくしゃとひかりの頭を撫でる。
するとひかりが不満そうな顔を向けた。
「……勇。何だか私を子供扱いしてない?」
「そりゃあお前、益々小さくなってるし」
「違うよ!勇が大きくなっただけ!」
「分かってるって」
自然と弾む会話。
始めは、本当に迷惑だと思っていたのに。
こんなに懐かしく愛しくなるなんて不思議だ。
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Reservoir Amulet