04
側に立て掛けていた傘を差し、ベンチがある屋根の下から出る。
ひかりが傘を差そうとするのを制して、自分の傘に入れる。
「近いしな、これでいいだろ」
照れを隠すように言うと、隣の少女は特に反対もせず頷いた。
「今、お昼休みでしょ?これからまだ、お仕事があるんだよね」
「ああ、まあな」
「本当に研究員になるなんて、さすが勇」
にこやかに告げられた言葉に、暫し沈黙する。
「……よく知ってるな」
「確認してたから。今日は、面接に来たの」
「面接?」
怪訝に思って聞き返すと、ひかりは意味有りげな笑顔を向けた。
「そう。多分大丈夫だと思うけど、応援しててね」
それ以上詳しく訊く事が出来ないまま、勇の職場である研究施設に着く。
ごく自然にひかりも中に入り、受付で何やら書類を出して指示を受けた。
「応接室……あっちだね」
「おい。面接って、まさか……」
「そう。受かったら、此処で働けるの。じゃ、また後でね」
ひかりは言い残すと、ドアの向こうへ行ってしまった。
「久し振りに会ったと思ったら、これかよ。前にもこんな事無かったか?」
全く、彼女には振り回されっ放しだ。
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Reservoir Amulet