03
「そんなんじゃない、変な想像するな」
「美味しそうだったよ。早く食べれば?残しちゃ彼女が可哀相だよ」
「だから違う!」
勇が怒鳴っても、隼は全く信じた様子は無い。
にこにこしながら一人で話し続けている。
「勇にも春が来たんだね、何だか僕まで嬉しくて泣けて来ちゃったよ」
勇はもう何も言わずに再び溜息をついて、その心に思った。
(あいつ、嫌がらせか?)
勇がひかりを拾ってから今日で三日目になる。
しかし、勇はまだひかりと一緒に住んでいた。
別に勇の意志ではない。
ただ何故かひかりに一方的に懐かれてしまったので、警察に連れて行くのも何となく気が引けただけだ。
ひかりが向かいの家で飼われている犬に何処となく似ているのも大きかったかもしれない。
我ながら、情けなさを嘆きたくなる。
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Reservoir Amulet