06


勇が慌てて外に出ると、今では大分聞き慣れた声がした。

「あ、勇。お疲れ様」

待っていたひかりの笑顔に一気に疲労を感じたが、取り敢えず尋ねる。

「こら、何でお前が此処にいるんだ。大人しくしてろって言っただろ」

「でも、部屋から出るなとは言われなかったし」

確かにその通りなので勇が返事に詰まった時、隼が近付いて来た。

「君が、勇の彼女?」

「え?」

突然言われたひかりが目をぱちくりさせたが、隼は構わず話を進める。

「いやー、勇には勿体無い位可愛い娘だねえ。その上、好きな人の為なら命も捧げちゃうって位、献身的な娘と見たね」

「だから、そんなんじゃないぞ」

「じゃあ、どんなの?」

横から口を挟んだ勇に向かって、隼は素早く切り返した。

「そういえば、いつもワイシャツにアイロン掛かってるし、遊びに行ってもちゃんと掃除はしてあるし、まさか一緒に住んでるんじゃ……」

「変な事を考えるんじゃない!アイロン掛けも掃除も、俺がやったんだ」

勇がそう怒鳴ると、ひかりは余計な言葉を付け足した。

「でも最近は私がやってるよ」

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